スーパーグローバル大学の英語
2014年文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援事業によって、トップ型13校、グローバル化牽引型 24校が発表されました。息子は、そのトップ型校に採択直後入学しましたが、実際にどのような取り組みがなされているのか、学生の立場で分かりやすい、英語の授業、特に英会話に関して、1年生が終わった時点で聞いてみました。
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大学の英語の授業は週二回しかなかったのですが、授業中、英語を話すタイミングは
たくさんありました。夏学期と冬学期に分けてレポートします。
■夏学期
・英語一列 ・ALESS ・英語中級
の三つの授業を受けていました。
(英語一列と英語中級は、それぞれ半学期のみで終了)
・英語一列
英語一列は東大の英語の教科書を使って長文読解力を中心にレベルアップするための授業です。担当が外国人の先生だったので、英語オンリーでした。
英語一列は強制的に英語を話さなければいけないということは、ほとんどないのですが、積極的に授業内で発言していけば、英会話の練習がたくさんできます。
・ALESS
ALESSは科学論文を英語で書くということを目標とした授業で、これも英語オンリーです。論文の実験テーマは学生本人が選び、実験から得られた結果に基づいて論文を書き上げます。学期の最後に「最終プレゼン」があるのですが、そこでは10分間英語をしゃべり続けないといけません。学生同士の質疑応答も英語で行われます。
それ以外に英語を話さなければいけない機会は少ないのですが、授業中に積極的に発言すれば英会話の練習がいくらでもできます。
・英語中級(前)
英語中級の内容は担当教員によってで、さまざまです。このときに受講した授業はCNNのニュースを聴解するものでした。やろうと思えば授業中、一回も英語を話さないで終えることもできますが、英語で発言する機会そのものは用意されています。
・英語中級(後)
この学期に取った授業は、ある英語の小説(70ページ程度)を一学期間で読解するものでした。高校までの形式と異なり、ディスカッションを中心にした授業構成だったので面白かったです。強制的に発言させられるのは、学期中の発表一回だけです。(指定されたところについて事前に調べて、その成果をみんなに伝える)積極的に発言すればいくらでも英会話を楽しめます。
冬学期
英語一列・FLOW・英語中級 の三つを取りました。
(英語一列・FLOWは半学期のみ。英語中級は夏学期と担当教員が違うため、
半学期ではなく一学期通しての受講)
前学期と内容が変わった、英語中級とFLOWについて書きます。
・英語中級
この学期に取った授業は、ある英語の小説(70ページ程度)を一学期間で読解するものでした。高校までの形式と異なり、ディスカッションを中心にした授業構成だったので面白かったです。強制的に発言させられるのは、学期中の発表一回だけです。(指定されたところについて事前に調べて、その成果をみんなに伝える)積極的に発言すればいくらでも英会話を楽しめます。
・FLOW
一年生のためのアカデミック・ディスカッション授業とのことで、FLOW (Fluency-Oriented Workshop) は、2015年4月から必修化されました。
おそらく大学で一番英会話力が必要な授業です。ある議題について英語でディスカッションするというシンプルな授業でしたが、授業中の発言回数が成績に反映されます。だからというわけではないのですが、大抵の人が活発に発言しています。
よくある議題としては、「将来のエネルギー源」「宇宙開発」「人工知能」などがあげられます。テーマはその場で知らされるので、うまくしゃべれないんじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、その心配はいりません。難しくて高度な内容も、中学レベルの単語や文法をうまくつかって表現していくので、英語が得意でない学生でも授業に参加することができます。1~2分程度の「自撮り」動画の提出が宿題となります。
(以上)
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以前、今どきの大学の宿題として「スマホで英会話の自撮り提出」というのが話題になりましたが、それは、最後のFLOWの宿題のようです。
スーパーグローバル大学創成支援事業に関してはさまざまな意見がありますが、支援を受けている以上、目的に見合うよう「世界レベルの教育研究を行う取り組み」がなされることを期待しています。
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